【2020大統領選】大統領選は「陣取り合戦」だから面白い!【知識編】
さて、アメリカ大統領選は「陣取り合戦」と言われます。これって結局どういうこと?と思われるのもごもっとも。池上解説がそろそろテレビでも流れると思いますが、ミドリー解説もしておきます。
まずは、2020大統領選のスケジュール(アメリカ時間)をごらんください。
●2020年 8月17日〜20日:民主党全国大会
●2020年 8月24日〜27日:共和党全国大会
●2020年 11月3日:一般有権者による投票および開票
●2020年 12月14日:選挙人による投票
●2021年 1月 6日:大統領および副大統領当選者が正式決定
● 2021年 1月20日:大統領就任式
11月の一般有権者による投票はわかる。でも12月の選挙人による投票ってなに?
8月24日から選挙戦開始!と言われるのは、先日、民主党大会において民主党正副大統領候補が正式に決まり、24日からそれを受けて現職大統領トランプを有する共和党全国大会が始まったからです。
そして、11月3日がいよいよ投票日!なんですが・・・。おやおや、12月14日「選挙人による投票」となっていますね。これはどういうことでしょう。
この「選挙人」とはなんぞや?を知ることが「陣取り合戦」の説明につながりますので注目してください。「選挙人」の成り立ちは各人で調べていただくとして(いきなりすみません)
「選挙人とは、各州の有権者の総意を代弁する人」であり、各州の選挙人数は、国税調査に基づく人口比率等で下記のように決まっています。
12月14日に行われる「選挙人による投票」は、各州によって開催方法は様々のようですが、例えばフロリダ州では「選挙人集会」が開かれます。フロリダ州の選挙人は29人です。
この29人は、11月3日の一般有権者投票の結果を受け、自州で勝った候補者に一票ずつ(計29票)を投じます。儀式的なことであり、11月3日の結果が覆ることはまずありません。
つまり、フロリダ州で1票でも多く得票した候補者が、29人の選挙人全員を獲得する。どうだフロリダ、まるごと俺のもの。YO!
ここです!ここが「陣取り合戦」と呼ばれる所以です。
オールオアナッシング、Winner-take-all、競り合っても負けちゃったらどうしようもないね。努力賞なんてないね、の世界なんですね。
トランプより280万票多く稼いでも、選挙人獲得数で負けたヒラリーの悲劇
ここで、2016大統領選(ヒラリーvsトランプ)を例に挙げます。
下記の図をごらんください。青色は民主党ヒラリーが、赤色は共和党トランプが勝った州です。
全米の得票数ではヒラリーが280万票以上も多かったのですよ。(ヒラリー 65,844,954票 / トランプ 62,979,879票)
だがしかし、上の図で明らかなように、選挙人獲得数はトランプが圧勝だったことがわかります。(ヒラリー 227人/トランプ 304人)
2016年のフロリダ州では、10万票差でトランプがフロリダ州を制しました。有権者の多い州なので、パーセントで見るとわずか1.2%の差。それでもこの結果でトランプは選挙人を29人獲得。ヒラリーは0人。
「陣取り合戦=勝者総取り」の怖さと面白さ。
結局、ヒラリーは選挙人数の多い大票田(=有権者の多い州)を押さえていたけれど、トランプは選挙人数の少ない州を手堅く獲っていったこともこの図からよくわかります。
トランプ陣営は、低所得者で今まで一度も選挙に参加したことのない人たちをターゲットにして有権者登録から呼びかけた。いままで「置いてけぼりになっていた人たち」の票を掘り起こしたのです。このマーケティング力には、ヒラリーシンパのミドリーも脱帽です。
アメリカ大統領選は「陣取り合戦」。だから結果が読みにくく面白い。
さて、2020アメリカ大統領選。
詳細に分析するためには、全米支持率はアテにならないと思っています。各州の選挙人数と各州での支持率を照らし合わせる必要があります。そのうえで「隠れトランプ派」も存在するため、票読みは本当にむずかしい。汗ばむわ~。
汗ばむけど、2か月間、楽しめそうですね✨
●2016年の記事もご参考にどうぞ。
【民主党大会2020】ヒラリー自宅チャパクアから動画で応援メッセージ~(その2)
amazon / Internet Movie Database
冒頭クイズ・左はカマラハリス。右は誰でしょう。
クイズの答えはブログの最後で(いやらしい手法w)
さて本題にはいります。ヒラリーの動画をみて、ニュースの翻訳を読んで、ツイッターあたりをフラフラしての感想を。
今回のヒラリーの役割は、もはやお得意のドナルド批判 。
そして、「2016年の轍を踏むな!」。vote!vote!vote!
あてくしがそうだったんだから、ジョーとカマラだって、
ドナルドより300万票多く稼いでも勝てないかもしれないよ、と。
*上の画像の「Take. It . From. Me.」って、どういう意味かどなたか教えてください。
でもでもでもぉぉぉ・・・仮に400万票上回っても無理な気がするのはミドリーだけ?陣取り合戦なんだから、4年計画で民主党員を弱い州に引っ越しさせるぐらいじゃないと。
さて、ヒラリーのスピーチです。
ジョーに関しては「癒しの仕方を知っている人」。やっぱりそれか!
トランプ対策にはそれが一番です!具体的な政策?なにそれ?関係ないね。
とにかくこのご時世、みんな癒されたいんだよ~!!!私も癒されたい!
カマラに関しては「カマラの出自はアメリカのストーリーそのもの」って捉え方かと。黒人女性、移民の娘が民主党の副大統領になるんですもの。ボーイズ&ガールズたち、これがあなたたちの未来よ!ってね。
ヒラリー登場前の流れはいつもの通り、女性の権利獲得のために尽力してきた女性たちのフィルムが大量に登場したこともあり、カマラについては、「私も含めて先人たちの思いをすべて託すわ!」って話になるのかなぁと思っていましたが、違ったみたい。
それでも、カマラへの応援については、これぐらい、ちょっと熱が低めぐらいがいいと思いました。
もし、ミドリーが民主党本部の選挙対策スタッフであったなら(おもしろそうだなぁ、そんな人生)、戦略的に、カマラにはヒラリー臭を極力つけたくないからです。
なんなら50歳以上の民主党員は応援演説してくれなくていいですって言いたいくらいなのです。
前回の選挙って「都会vs田舎」。ミドリーのひとり反省会で行き着いた結論です。
【2016大統領選】各郡ごとの結果を見ると、やはり選挙人制度はよく考えられた制度だと思える。【ひとり反省会④】 - ヒラリー・クリントン観察日記
これは今回も変わりないと思いますが、もうひとつの闘いが、「若者vs老人」ですよね。「女性は専業主婦」が当たり前の時代に生きた70代以降の方々の保守的な思想は一朝一夕には変わらないでしょう。その方々がまだご健在であることが、「隠れトランプ派」へと繋がっている。
そして、民主党のユニティ思想は若者に受け入れられていますが、一方で若者はエスタブリッシュメントの権化としてヒラリーを代表とする上層部を嫌悪しがちです。だから実際、多くの若者がバーニーに走ったわけだし。
そんな彼らにとって、ヒラリー臭のついたカマラは応援しにくいから。
もともとのヒラリーシンパはいいんです。「オバマの乱」「トランプの変」を経て慣れているから、前回無駄になった300万票のことを思い出させることができれば、「カマラへの一票がヒラリーへの一票になるんだなぁ」と勝手に思ってくれそう。
ミドリー的には、副大統領候補がジョージクルーニーじゃなかったことは今でも残念ですが(女性だって言ってたのにw) カマラ・ハリスは、実績も見栄えも文句なしの素晴らしい人選なんです!! 選挙戦から早々にリタイアしたとき、他の候補者にはノーリアクションだったヒラリーが、カマラにだけは反応した、と、ツイッターでヒラリーファンが言っていましたし、(未確認情報ですが)
ヒラリーは、「政治オタク」だと思うので、ゲスの勘繰りがあほらしくなるほど、民主党勝利のために、カマラのことは応援しているはずです。
だけど、ミドリーは、今のところまだ面白みを感じることができず、観察発動にまで至っていません。バイデンの腹話術の人形級の肌のハリの方に興味がある。
でもミドリーがたったひとつだけ言えるとするならば・・・
カマラ自伝ドラマ作成の際は、ジェニファー・ビールズを推薦しておきます。
そうです。冒頭クイズの答えは、フラッシュダンスでお馴染みのジェニファービールズさんです。
ファラフィーリン~♪の頃から見事に育成成功したジェニファーの美しさには驚愕です。目鼻立ちくっきりの面長美人度が、とっても似てると思いますが、どうでしょう!!面長おでこちゃんつながりで、メーガンさんから目をつけられたりしませんように(笑)