【安定の】 日曜討論 【長文】
出演は前駐米大使の藤崎一郎氏、米国先端政策研究所上席研究員のグレン・S・フクシマ氏、慶応義塾大学の添谷芳秀教授、東京大学大学院の久保文明教授。
NHKが出典にしていた「リアル・クリア・ポリティクス 22日午後6時」では
現時点で予想される獲得選挙人がヒラリー262人、トランプ164人。
過半数は270人なので、ヒラリー当確の前提での討論でした。
(ミドリーがヒラリー268人としたのとは、
出典元のスウィングステイツに差があるからと思われ)。
こうして、テレビで客観的にみると、ヒラリー当選はほぼ間違いなしなのになぁ。
最終討論でのトランプの様子とその後の勝敗結果をみて
なぜか、すごーーーーく自信をなくしたのが、自分でも不思議。
赤の他人のミドリーにとっても、8年前の敗北が想像以上にトラウマなのね。
ははは!
さて、今回はまた、前回のパックン氏&ケント・ギルバート氏登壇の回を上回る面白さ。みなさん個々のキャラクターにも惹かれましたー。
冒頭、藤原氏に「ヒラリーで間違いないけれど、マスコミの報道がそうなっていない」と言われ、司会進行の太田解説員がマスコミを代表して恐縮したりして。
これ、わかるわー。お楽しみはできる限り引き伸ばしたいから許してー。
今回、特に、ミドリーのモヤモヤをすっきりさせてくださったのは
初めてお目にした添谷教授と、安定の久保文明教授。
添谷教授曰く
「トランプが一時期はヒラリーの支持率を上回っていたことも事実で、
トランプがうまくやれば、もう少し違った可能性もあったかも」と。
そして、「アメリカで起こることは世界的なこと」。
英国のEU離脱の時も、「統合」に動くと思われていたのに、
反対派が「統合のデメリット」を語ることで、現状の不満を刺激して、
結果、国の方向性を決めてしまった。それは「世界的趨勢の一部」だと。
これ!これ!!ミドリーがもやもやぼやいてうまく言えなかったこと!
久保教授も曰く
「トランプが具体的政策を持ち、洗練されたディベートができれば違っていたかも」と。
今回のトランプのカリスマ性は一過性のものかといえば、
そうと言い切れないところもある。
「耳障りのいい言葉」で2大政党の代表にまでなれる。
このトランプ路線が共和党内で今後も残るかもしれず、
長い目でみた懸念材料となると。
藤原氏も、「いいものだけ、耳にはいってくる」この風潮が定着するのか、
今回は特異なのか、という点に注目されていました。
フクシマ氏の「ワシントンからみた」お話にも、興味津々丸。
フクシマ氏の話を聞くと「ヒラリー大統領は既定路線」だったのかな、と思えました。
巷の陰謀論(ミドリーは大好き(笑))も、まんざら嘘じゃない気がする。
次いで、TPPについては、トランプは明確に「反対」ですが、ヒラリーは「自分の掲げる3つの要件を満たさないと賛成できない」。
これについて藤原氏(だったか)が、非常に「戦術的な対応」だと。
ヒラリー政権になっても、いきなり手のひらはかえせないから、
まずは12か国に対して改定を訴えるだろうと。
まあ、選挙だものね。
以前の討論で、パックンが「サンダースが出てきたことで、中道のヒラリーが左に寄らざるをえなくなった」と言ってたけど、それも長い選挙期間の面白いところ。
外交政策については、ヒラリーは強く「アジアのリバランス」を訴えている。久保教授によると、今後もアジア太平洋に重きを置く=日本は最重要国と。
この点については、ほかの皆様も同じ。
あーよかった。ヒラリーの最初の外遊国がどこになるかも楽しみー。
また、明治神宮に来ないかなー。
今回の討論を見て、前回のときのわくわく感はもう影をひそめ、
世界中のいろんなところで「ヒラリー大統領シフト」が着々と進んでいるため、
冗談言ってられなくなったなーという空気になったのね、と思いましたー。
そして、ミドリーが、ヒラリーをすごいなぁと思うのは、
やはり、実務派のところなんだなーと再確認。
耳障りのいいことを言って、風呂敷を広げることは簡単。
大切なのは、反対派と折り合いをつけて、
自分の信条に近い形で風呂敷をたたむこと。
オバマの8年間の地ならしがあるとはいえ、
上院ー下院のねじれ状態は依然解消されない。
世界的な経済問題、紛争、移民問題、天変地異が噴出する大変な時代に、
こういう大変な役割を自ら買ってでるんだもんね。
好きじゃないと、やってられないって話ですね。
姐さん、おつかれさまです!